60代のトランスジェンダー

60歳を過ぎてからジェンダークリニックの門を叩いたMtFのお話

介護保険証の氏名・性別について市役所に行ってきました

1月13日の記事に書いた通り、65歳になって送られてきた介護保険被保険者証に戸籍通りの氏名・性別が記載されていたので、通称名に変更してもらうために、今日市役所に行ってきました。

通称名については、厚生労働省から介護保険について「被保険者証の氏名表記について」という通知が出されているので、市の担当者も事務的に書類を受け取って、「はい、変更しますね」という感じで受け付けてくれたんですが、さて、これからが問題です。

 「性別欄も変更していただけますね?」と確認したところ、担当者は「性別欄はそのままです」と答えました。

その根拠として、厚生労働省から発せられた「被保険者証の氏名表記について」という通知を持ち出しました。その資料の別紙に以下のようなQ&Aが添えられています。

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この中の「Q2」に

「性別表記の取扱いに変更はあるか。」という問いに対して、

「性別表記の取扱いについての変更はない。」という答えになっています。

このQ&Aを根拠に、担当者は性別欄は変更できません、と主張しました。

私、実はこのQ&Aのことはすでに調べていて、介護保険被保険者証だけでなく、健康保険被保険者証についても、厚生労働省から同じQ&Aが発行されています。

そこを担当者に説明しました。

健康保険も「性別表記の取扱いについての変更はない。」 となっているけど、実際の健康保険証の性別欄には戸籍上の性別は記載されていません、と、実物の健康保険証を確認してもらいました。

私の健康保険は協会けんぽなんですが、健康保険証を見ながら担当者は「協会けんぽさんが自身の判断でこのようにしているのでしょうかねえ?」と、あいまいな受け答え。

「当事者にとって、氏名もさることながら、この性別欄に戸籍上の性別を記載されることが一番嫌なんです。ぜひ、性別欄に戸籍上の性別を記載しないようにしてください」と強くお願いしました。

すると、担当者は「県などと相談します。ただ、お約束はできません」というような答えを返しました。まぁ、担当者としてはそんなところなんでしょうね。

聞けば、介護保険証の氏名・性別欄の変更を申し出たのは、春日井市では私が初めてだとのこと。そうならば、なおさら、私が頑張って性別欄の記載を変更してもらわなければ p(^^)gガンバ!

最初の人間である私が性別欄の記載はそのままという市の主張を受け入れてしまえば、私の後に続く人たちがみな嫌な思いをしてしまうことになります。

こんなやり取りのあと、結果は電話で連絡してくださるという事なので、「ぜひ性別欄の変更もよろしくお願いします」と強くお願いして帰ってきました。

帰ってきてから、ネットで調べてみたのですが、実はあったんです!

「被保険者証の性別表記について」という厚生労働省からの通知が。しかも、健康保険も介護保険も両方とも。

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ここには、

被保険者から被保険者証の表面に戸籍上の性別を記載してほしくない旨の申し出があり、やむを得ない理由があると保険者が判断した場合は、裏面を含む被保険者証全体として、戸籍上の性別が介護サービス事業者等で容易に確認できるよう配慮すれば、保険者の判断によって、被保険者証における性別の表記方法を工夫しても差し支えないこと。

 と明記されています。

戸籍上の性別が保険証のどこかを見れば分かってしまう事には変わりはありませんが、それでも、保険証の表に「男」と書かれるよりは精神的にどれだけ楽でしょうか!

これで、もし市の担当者から「性別欄はやっぱり変更できませんでした」と連絡があっても反論できる材料ができました\(^O^)/

うれしいですね (^O^)ウレシーーーー!!!