60代のトランスジェンダー

60歳を過ぎてからジェンダークリニックの門を叩いたMtFのお話

同性パートナー犯罪被害者給付金訴訟

昨日、同性パートナー犯罪被害者給付金訴訟の控訴審の傍聴に行ってきました。

◆犯罪被害給付制度とは
犯罪被害給付制度とは、殺人などの故意の犯罪の被害に遭って亡くなられた方の遺族などに対し、国が給付金を支給する制度です。

◆同性パートナーへの不支給
原告は、20年以上も一緒に生活した同性のパートナー(被害者)が殺害されてしまいました。
この制度で国から給付金の支給を受けられる遺族の範囲として「配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む)」と規定されています。原告は、被害者にとって、「事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」であるとして、給付金の支給を申請しました。ところが、これに該当しないとして、不支給とされてしまいました。

◆提訴
原告は不支給の判断を覆すため2018年7月に名古屋地裁に提訴しました。

 

 ※弁護士法人 名古屋法律事務所のホームページより引用

この裁判は、一審から都合がつけばずっと傍聴を続けていますが、控訴審になってからは公判がほとんど木曜日に開かれるようになり、木曜日と言うと教室を開講している日なので、なかなか傍聴に行けずにいました。

たまたま、声帯手術の後で、教室を臨時休業していますので、昨日は傍聴に行くことができました。

手術後であることを理由に教室を休業しているのに、傍聴に行くとはなんだ!と叱られそうですが、傍聴に行ってもそんなに喋るわけでもないので(と、言い訳)。

この裁判は、2018年7月に名古屋地裁に提訴されて、もう3年以上も争っています。

一審は去年の6月に敗訴しました。理由は「同性間の共同生活関係が婚姻関係と同視し得るものであるとの社会通念が形成されていない」というものでした。

「社会通念」って何ですか? って思います。

裁判所って、純粋に法律に基づいて判決が下されるものと思っていたのに、「社会通念」で判決が下されたことにびっくりしました。

世間の人がどれだけ間違ったことを言っていても、法律に基づいて正しいことは正しいと判断するのが裁判所と違うんかい!!

ということで、この裁判、原告側を応援しています。

また、この裁判の弁護団は全員無報酬だそうです。

しかし、裁判と言うのはお金がかかります(詳しい内訳は知りませんけど)。

という理由でクラウドファンディングが行われています。

今日現在、目標額まであと11万円ちょっとです。

もし、協力してもいいよって方がみえたら、ぜひご協力をお願いいたします。

「同性パートナーにも犯罪被害の遺族給付金を」訴訟クラウドファンディング